ガンダムFREAK! ! <B-Edition>
<夢メモ>人外の美術館
主人公、というか自分は昼のワイドショー番組の取材クルー
とある町の美術館の取材に来ている
学芸員の夫妻が応対してくれることに
夫の方は髭をもみあげから顎にかけて伸ばしているがそれ以外の顔立ちはいかにも若い男性
妻は普通の見た目、若く美人で黒の長髪
ただ妻の方はお茶を入れに奥へ行ってしまう
この美術館の奇妙な噂
小学生の見学客の指摘で発覚したのだが
「展示品が変」だと
学校の見学ツアーでのことだったため
口々に広まり噂になったようだ
どうやら展示品がすり替えられており
美術品でも何でもないようなものが代わりに飾られている
元々はちゃんとした展示品が在ったはずだと
絵葉書の体裁の美術品で、そこに黄色の絵の具で秋を表現した作品が在るのだが
(恐らくイチョウの落ち葉がモチーフ)
似ても似つかぬ、液垂れした汚い塗りで
これまた汚い濁った黄色を塗りたくった葉書に替えられている
マンホールの蓋を二枚上下に並べて
キャンバスに貼り付け
間に着彩したアート作品は
「二つの世界とその狭間」という深淵な意味を込め
硬質な鋼板という材質に象徴させた作品だったが
贋作師がそもそもテーマを理解できなかったのか
(日本語を誤解してしまった外国人なのか?)
何故かキャンバスに割り箸を貼り付けた適当なアートに替えられている
真作だと110万円という評価額だが
もしかすると数万円する比較的高額なマンホールの蓋さえもが手に入らなかったのかも
或いは、地域特有なのかアーティスティックな彫りが施されており
そのデザインのマンホール蓋は入手できなかったと見るべきか
テーブルを挟んで
男性の学芸員と取材クルー数人で会談
インタビュー映像は編集してTVで放送されるかも
背景を推理しつつもすり替え被害の実態を検証
犯人の動機は何だと思う、などとも学芸員に聞く
犯人としたら自分のアートを売り込みたかったという線も無いではないが
だとしたらあまりにお粗末
芸術家としての腕が鑑賞に堪えるレベルに至っていない事に加え
贋作師としては本物に似せる努力さえ怠っている
恐らくは単なる金目当てと考えるのが自然
そうだとすればもう売られているかもしれないと
取材クルーで推論を重ねる
取材を受けている男性の学芸員は逐一ギクギクとした様子
話を聞く内
どうやら半ば容疑を認めつつあるようで
それら美術品のすり替え展示を自分がやったという事を認めているらしい
ただ、動機については不明
未だ聞き出せない
そうとは知らず、犯人たる学芸員の前で
取材スタッフはあれこれ推論を交わしていたというわけ
一体なぜ?
どうしてこんな事を?
中々明確な答えは得られず
言葉を濁されるが
取材を受けて貰っている応接間の奥の部屋
学芸員の控室を見させてもらい
そこで進展がある
この美術館には他にもスタッフがいるし
奥では学芸員の妻、その妻自身も学芸員だが
ガスコンロ前で湯を沸かして炊事している
番組側にももう数人来ていて、カメラに映っていないところにも
カメラや照明、その他雑務スタッフがおり
総勢では十数名の人員がこの美術館にいる状況だ
だがその控室は学芸員の夫妻が生活の拠点にもしているもので
余人は普通立ち入らない
そこから、
ガンプラ・パーフェクトグレードアンリーシュ
ユニコーンガンダムの箱が見付かる
(現実では未発売、存在しない商品)
発見したスタッフが片手で軽く持っているが空箱なのかは不明
箱サイズは初期PGのような平箱型
シリーズ的、モチーフ的に確実に数万円はする商品
下手し十万に届くかもしれない
これを買う金に当てていないかと
やはりもう金に換えているのではないか?と疑いを強める
そうすると、
俄かに語気を強め
自分を糾弾しに来たんですか、と学芸員の男が詰め寄ってくる
そうではないが、と宥めるものの
冷や汗に塗れた顔をしている
確かに当初、犯人も容疑者も分からなかったから
そんなつもりで来たのではないのだが
こんな分かりやすく
それも身近に犯人がいるとは
詰め寄るも何も
反省すべきではないのか
ちょっと金を借りた程度の認識なのか?
そもそも本来の作品は何処へ行ったのだ
どうしたのだ
一度クールタイムを挟む
休憩の間に美術館内を散策する
あちこちにスタッフはいて
平日昼間で客が少なくても
学校からの団体客が途絶えても
常に視界に誰かはおり
寂しくはない雰囲気
裏庭か、
緑の芝生の開けた庭園で
少し雰囲気の違う男がいる
鋭い目つき
黒いコート
内通者を買って出てくれる
情報をくれるような話しぶり
学芸員の妻にも当たってみるが
やれやれ、という雰囲気
どうやら夫のしでかしている事は知っているようで
だが大したものとは捉えていない様子
真相は一体?
そこへ、美術館の館長から連絡が入ったという情報が流れる
皆にひとところに集まるよう館内放送
館スタッフに着いて行った集合場所は、これは館長室だろうか
金庫が置かれていたり
事務机が在ったり
どちらかというと事務室だろうか、
そこに館長の机もあるが
美術品横領の真相を話してくれるのか
それとも不祥事の釈明か
だが実際は入電があっただけの様子
その内容も意味不明
「1時間後に災害が起こる」
それに備えるように、と
こちらとしては拍子抜け、
いやそもそも何のことだか状態
スタッフもみな集合しているが
所長の勘は当たるから、と妙な信頼を寄せている
その信頼、過去の実績に対するものか
妙な連帯感と自信
そして危難に備え冷静に警戒態勢に入っていく
今度はそれでピリピリして取材どころではない
まあ1時間であればと休憩を延長
あまりついていけない話ではあるが
興味も半分
何が起こるというのか、見ものではないか
…という腹積もりなのだが
館のスタッフは真剣そのもの
茶化す余地も無い
誰も避難しない事について聞いてみると
このタイプの予言、
災害というからにはどこに逃げても一緒だと
せめても家族だとかのそばにいてあげたいものなんじゃないかと思えるのだが
各々対策の為にバラけた後で、携帯などで
連絡は銘々しているらしい
そしてまた、情報の核心を得られるのはやはりここなので
この美術館内にいた方が結果として家族の安全安心にも繋がるのだと
どんな事が起こるのか聞いてみるも
予言の内容からして地震とかではないか、というような
安直な推察しか引き出せない
誰にも詳しくはわからない様子
不思議と、不安感がこちらのスタッフにも徐々に伝播してくる
刻限が迫った頃、
館のスタッフが一人
床に寝転がる
重い金庫の入ったロッカーに足で踏ん張る格好
転倒してくると危険なので支えているという
そんな、そこまで
何が起こるというんだと
未だ信じられず興味本位でいたところ
足下がぐらりと揺れる
―――地震だ
大きい!
瞬間だが立っていられないほどの横揺れで倒れそうになる
数十秒
いや、実際には十数秒だろうか
腰を屈め重心を低くして転倒しないようやり過ごし
手はほぼ地面につきかけていた
宙でバランスを取るよう掌が舞う
揺れに対し何も出来はしない
ただ通り過ぎるのを待つだけ
…よかった、収まった
恐る恐る背筋を伸ばし周囲を見回す
皆無事だ
少し什器類が元の位置よりずれてしまってるかもしれないが
本当に足で踏ん張って支える必要があったんだな…
金属製の重い金庫が倒れていたら大惨事だった
というか、ものすごい音がして皆を驚かせてしまっていたろう、という程度だが
ふう、大変だったなと撮影クルーが集まってくるが
「?」
美術館スタッフ達の様子がおかしい
何やら、立ったまま震えている
そこまで大ごとにするつもりは無かったが、なんだか詰められて
逃げ出してしまいそうと心配で気にかけていた学芸員の男は
顔に白い石膏のようなものが付着…
いや、内から浮かび上がっているのだろうかこれは
まるでシェービングムースを塗って剃り残しが顔の側面に残っているような
白い汚れのようなものが顔に付いている
少なくとも化粧だとかではなさそうだ
震え、痙攣して、今にも
人間ではないものにでもなってしまいそう
などと言っていたら、ぞろぞろと
膨らんだ人形のような化け物が出て来る
出て来るというか、館のスタッフが変態したものだろうか
肉が張って大きくなったようなモンスター
顔はすっかり隠れて、張り出た僧帽筋によって頭と肩が繋がり
二つの目と口なのだろう暗い穴が開いているだけの
大きな肉の人形
その姿はまるでスライムを人型に捏ねて仕立てたかのよう
手足は異常に太く
正常な人間のそれではない
まるでコミックの悪役のような歪な体型
膨れ上がった身の丈は皆2メートルを上回りそうだ
その体の中でも特に抜きんでて膨れ上がっているのが両の前腕
指先だったところも肉に埋もれて
膨張した肉に飲み込まれた際の歪みだろうか
五つの穴が開いているだけだが
その穴から、何をか弾丸を発射してくる
「!?」
正に指鉄砲というわけ
弾丸が何かは分からないが
白い小さな球
もしかして骨、か?
実際の銃を見た事は無いので比較は効かないが
殺傷力は充分だろう威力だ
慌てて飛びのくが
あちこちで発生したこの肉人形にクルーらが襲われている
どうなっているのか
学芸員の男も変態が始まっている
人でないものへの造り変わりが正に起こっている最中
体が歪み、軋み、裂かれるように
膨張する肉に内側から飲まれてゆく
腰や胸や肩の継ぎ目が、
骨格構造上在り得ない距離に離されてしまっている
内側に電気が光るような迸りが
恐らく痛みと連動してだろう
あちこち浮かんで消える
一体何がどうなって
そうだ、あの内通者風の男は
事情
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